カタツムリの飼育

コベソマイマイ成貝 
コベソマイマイ成貝 

カタツムリは雌雄同体なので、採集したカタツムリを1匹だけ飼育していても産卵することがあります。

この写真のコベソマイマイも、モデルさんとして1匹来て、アトリエで冬を越してから産卵しました。『カタツムリ 陸の貝のふしぎにせまる』の中で、ふ化から成貝までの飼育観察を紹介したコベソマイマイのお母さんカタツムリです。

カタツムリのなかまの陸産貝類は、日本中に1000種くらい知られています。この本ではその中から、私たちの身近に見られる種類を100種近く描きました。出版して1か月になり、多くの方にごらん頂きたくて、色々な集まりにうかがっています。

みな様がまずおっしゃられるのは,やっぱり「カタツムリってこんなにたくさんの種類がいるの?」です。ホントにそうですね。私も知識としては知っていましたが、実際に描いてみて、陸貝の多様さに驚きました。在来種の成貝、直径2mmに満たない小さな貝から、70mm近い大型の種まで、できるかぎり実際に飼育して生態画を描きました。58種まで心覚えで数えていましたが、COP10で名古屋に行き、西宮貝類館をおたづねしたり、あちこち取材させていただく内にどんどん増えて、一体何種飼育したか・・・、飼育ノートを詳しく調べないとわからなくなりました。執筆後も、ここで生まれたコベソマイマイや、ヤマナメクジなど、いくつかの種を飼育し続けています。